身体の緊張を、無理に取ろうとしなくていい。
身体がいつも緊張していると、
「もっと力を抜かなければ」
「身体を柔らかくしなければ」
「ストレッチして伸ばしたほうがいい」
そう思うかもしれません。
でも、私は
緊張している身体を見たときに、
「硬いから緩めよう」とは考えません。
なぜなら、その緊張には
その人の身体なりの理由があるからです。
身体は、何も意味なく力を入れているわけではありません。
危険を感じたとき。
頑張らなければいけなかったとき。
気を抜くことができなかったとき。
その人を守るために、
身体はちゃんと反応してきたのです。
だから長いあいだ緊張が続いている人ほど、
「力を抜いて」と言われても、
簡単には抜けないことがあります。
むしろ、
横になると落ち着かない。
身体を預けることが苦手。
リラックスしようとしても出来ない。
そんなこともあります。
それは、身体が悪いのではありません。
身体にとっては、
「力を抜くこと」よりも
「力を入れていること」のほうが
長いあいだ安心だったのかもしれない…
だから私は、身体が硬いことや、
緊張を敵にしないことが大切だと思っています。
「どうしてこんなに硬いんだろう」
ではなく、
「この身体は、ずっと何を守ってきたんだろう」
そんなふうに身体を見る。
そして、無理に緩めようとするのではなく、
背中がベッドに支えられていること。
呼吸が自然に入って、自然に出ていること。
まずは、
「身体を預けても大丈夫」という感覚を
少しずつ身体に教えていく。
身体は、安心できると
自分から変わっていきます。
だから、セラピストが
「緩めてあげよう」と頑張りすぎなくてもいい。
押して、伸ばして、動かして、
身体を変えようとする前に、
その人の身体が
「ここなら力を抜いても大丈夫」と感じられるような触れ方や空間をつくる。
私は、そこがとても大切だと思っています。
緊張している身体は、
間違っているわけではありません。
これまで、その人を守ってきた身体です。
だからこそ、
緊張をなくすことから始めなくていいのです。
安心できる時間が増えていけば、
必要のなくなった力は、
身体のほうから少しずつ手放していく。
いつ、力を抜いていいのかを、身体はちゃんと知っています。
KAORI
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